天井が低く薄暗い中古住宅・・・。リフォームで解決する3つの方法

公開日:2020/10/23
最終更新日:2020/10/22

家族が集まるリビングやダイニング。みんなで過ごす空間は、明るく気持ちの良いものにしたいですよね。しかし中古住宅の場合、築年数が古いものだと天井が低い場合があります。中古住宅のお部屋において、圧迫感や薄暗さがネックになっている場合、こんな改善策はいかがでしょうか？

1階の天井を高くする

戸建て住宅の場合、1階と2階の間に梁という構造体があります。家を支える大切な骨組みの一つです。そのため、梁を移動することは考えない方が良いでしょう。そこで1階の天井を高くとる場合は、梁があるギリギリまで天井の位置を調節することになります。梁の位置より高くとなると、梁をあえてみせるようになります。

天井を高くすることで、室内空間が広がります。それにより、冷暖房の効きが悪くなります。２階の床と１階の天井の間が狭くなるため、2階の音が聞こえやすくなります。この２点をデメリットとして想定しておきましょう。

吹き抜けを作る

一部を吹き抜けにする方法があります。ダイニングの上部のみでも、そのままに比べて光の入り方が大きく変わります。吹き抜けを作る際には、対象となる部屋でどのように日光が入るかを、周辺の建物や植栽との関係、太陽の位置などからしっかり調査する必要があります。中古住宅であれば、実際に確かめやすいですね。

また、既存の梁の位置の確認や耐震面について補強が必要かどうかも、専門家に相談しながら進めていきましょう。

リビングを2階にする

周辺の建物の状況から、家族が集まるリビングやダイニングを2階におくという考え方もあります。1階は日が入りにくいことを上手く使い、寝室や玄関土間収納、おこもり空間にしてもよいですね。

以前、朝日が差し込む日当たりの良い部屋を寝室にしていたら、幼い子供が毎日5時に起きてしまい、毎日クタクタだったことがあります。日の出とともに起きるんだな、と動物の本能的なものを感じました。しかも夏は朝からとても暑く、汗だくで起きていました。少し薄暗くひんやりとして静かな寝室、とてもよく眠れそうです。

天井の高さの基準について

建築基準法において、居室の天井の高さは210cm以上と定められています。和室が多かった頃は220cmが多いようでしたが、最近では240cmが主流となっています。210cmと240cmでは30cmの差があり、頭一つ分の違いになります。

220cmの高さが主流だったころに比べ、日本人の平均身長は20cm近く伸びているのかというと、そうではないようです。50年前に比べると、平均身長は10cm程高くなっていますが、20cm程の伸びではありません。どちらかというと、和室で床に座って生活するスタイルだったものが、テーブルとイスになった点が大きいようです。

構造筐体の健康状態を把握しておきましょう

リフォームって、想像していたよりもずっと色々なことができますね。建物全体の作り方にもよりますが、木造住宅で一般的な木造軸組工法は自由度の高い工法です。この自由度を活かすには、骨組みが丈夫であることが大切です。

住宅の骨組みである構造筐体、これらが丈夫であるか、健康であるかはインスペクションを活用して調査しましょう。住宅も健康診断を受けるということです。２次的なインスペクションとして耐震診断や雨漏り診断を受けておくと、吹き抜けを作る場合やリビングや水回りを移動する大規模リフォームの際に役立ちます。