中古住宅リノベーションで間取りも自由に。想定外の困ったを想定内にするには？

公開日:2019/12/20
最終更新日:2020/10/04

中古住宅リノベーションで理想の間取りに。でも想定外の不具合が...その回避法をご紹介

はじめに

自由設計のように、理想の間取りを中古住宅のフルリノベーションで実現、ワクワクしますね！しかし「想定外のこと」が起きてしまうことも。中古住宅をスケルトン状態にしたら構造の不具合が見つかった、取り除けない壁があった、などなど。中古住宅の購入前に「想定外」になりそうなことを知ることができたら、その後の動きが変わりますよね。今回は想定外を避けるため、インスペクション（住宅調査）を有効活用をご紹介します。

インスペクションの活用が分かれ道に

数年前まで、中古住宅の購入にインスペクションは必須事項ではありませんでした。

その頃は、改装しようと中古住宅の壁・床・天井を取り除いたときに、初めて不具合が発見されることがあり、中古住宅購入＝賭けのような状況でした。

・インスペクション導入前

[中古住宅・好きな間取りに]　→　[フルリノベーション]　→　[構造に不具合]　→　[想定外の出費]　→　[予算オーバー/やりたいことができなかった]

・インスペクション導入後

[中古住宅・好きな間取りに]　→　[インスペクション]　→　[不具合の可能性が分かる]　→　[物件の再検討/予算の再考案]　→　[フルリノベーション]　→　[想定内で施工完了]

このように、インスペクション導入により、構造に不具合があったとしても、予測範囲内のこととして考えていくことができます。インスペクションは見えないものを100％見抜く魔法の力ではありませんが、リスクの可能性を事前に知ることができます。対策を考える、再考する、調整するなど、手を尽くすことができるようになります。

フルリノベーション発見される不具合

水回りの移動や広いLDK、窓の位置や大きさや屋根のデザインも変更するような場合、内側では壁・床・天井を取りはずし、外側でも外壁・屋根を取り外します。建物の基礎と構造基盤となる柱や梁、壁のみが残った状態、完全フルリノベーションです。この状態から建物を作り直すと、新築同様に生まれ変わります。

住宅の壁や床や天井を取り除いた状態をスケルトンといいます。

このスケルトン状態にすることで、構造体における腐朽やシロアリ被害などが発見されることがあります。

痛みのある構造体を修繕することなく表面のみを整えても、数年後には大掛かりな修繕が必要になってしまいます。耐震面でも不安を抱えたままとなってしまいます。そのため、不具合が見つかったら修繕が必須となります。

インスペクションは、スケルトン状態にする前に建物の傷み具合を診断します。修繕の有無を事前にある程度把握することができるので、想定外の工事発生のリスクを減らしリノベーションの計画を立てることができます。また、修繕費用の予測もでき、予算計画も立てることができます。

間取りの自由度は工法に左右されます

中古住宅のフルリノベーションでは、住宅の基礎や構造（柱や梁）、構造上必要な壁を残し、それ以外を取り払い、自由に間取りを組み立てなおすことができます。ただし、元になる住宅の工法によってリノベーションの自由度が変わります。

一戸建て住宅で最も多い、柱と梁で構造が組まれている軸組工法の家は、壁を取って間取りを変更しやすいです。２×４工法は、壁で建物を支える工法なので、耐震性に影響がでてしまうため、間取りの変更に制約がでます。

一般の方では判断することが難しいので、インスペクションにより事前にどの工法によって建てられた住宅であるか知っておくことができます。

第三者的な立場で建物を診断するインスペクター

住宅購入は、人生において何回もありません。

誰しも、物件を選ぶにあたって経験値が足りない状況です。不動産会社や仲介業者の話の信頼性をどのようにはかったらよいか、難しいところです。

インスペクションを行う診断士は、第三者的な立場で中古住宅の調査を行います。経験豊富な診断士であれば、インスペクションで明らかになることと、そこから予測されることそれぞれを話してくれるでしょう。

私たちi-sumu（アイスム）設計は、ホームインスペクションをはじめ、耐震診断なども行っており。
気になる物件が見つかったら、まずはお気軽にお問い合わせください。

大切な家づくりを専門的な視点からご支援いたします。