一戸建ての中古住宅において、現状引き渡しの建物は購入者にとって決断が難しいようです。見た目の古さ、使用されてきた感、売り主の生活スタイルなどを建物に見ながら、リフォーム後のイメージを作り上げる必要があります。見た目が古い、もしくは汚れていると、見えない部分である基礎や構造体への不安も感じてしまいます。そのため「なんとなく汚れているから」「なんとなく耐震性が不安で」と敬遠され、リフォーム済み中古住宅や建売の新築に落ち着く結果となるようです。

こんな風に暮らしたいというイメージがある場合、初めて出会った時の印象で現状引き渡しの中古住宅を選択外としてしまうのは、とても残念なことです。

ライフスタイルに合った暮らしを実現する場合、リフォーム内容は表面的なものには収まらず、生活導線を含めた間取りの計画や断熱などの性能向上なども考えられるでしょう。中古住宅のリノベーションにおいては、工法による制約がなければ間取りの変更が可能になります。耐震性能や断熱性能の向上も取り入れることができます。

中古住宅を買ってから何とかしようという方法は、失敗リスクの高い方法です。住宅調査の専門家であるインスペクターや住宅の判断ができる専門家と一緒に気になる中古住宅を見て回ることができると良いですね。