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暑さ寒さを我慢しないで! 断熱で住宅性能を上げ、これからも健康に

暑さ寒さを我慢しないで! 断熱で住宅性能を上げ、これからも健康に

はじめに

夏の暑さと冬の寒さ、年々厳しくなっているように感じます。我慢して過ごしたり、冷暖房の設備に頼ったりして、何とかやり過ごして過ごしている方も多いかもしれません。しかし家の中の温度差は、快適さだけでなく健康にも影響を与えます。健康に対してどのようなリスクがあるかを知り、対策を立てておくことが大切ですね。

夏の熱中症と冬のヒートショック

家の中で突然起こる健康被害、ニュースでも頻繁に取り上げられるものとして、夏は熱中症、冬は心筋梗塞や脳卒中などがありますね。ヒートショックも耳にする機会が増えていると思います。

それらの事例が増えるにつれ、経緯が明らかになり、対策の取り方も検討されてきました。以下において、それぞれの健康に対するリスクが、いつ、家の中のどこで起こりやすいのか説明していきます。

冬の浴室

近年、入浴中の溺死は増加傾向にあり、年間約5000人に達しています。そして、その9割が65歳以上の高齢者となっています。東京都内における統計では、入浴中の事故が起こる季節は11月から3月までの寒い時期が多く、ピークは1月です。

寒い時期に入浴するまでの流れを追ってみましょう。
  • 夕方まで暖かい居間で過ごす。
  • 寒い廊下を通り脱衣所に入る(血管が収縮・血圧上昇)
  • 寒い脱衣所で服を脱ぐ(血管が収縮・血圧上昇)
  • 熱めの湯に浸かって温まる(血管が拡張・血圧低下)
  • 急激な血圧低下により失神、または体調不良を起こし湯船から出られず熱中症を発症

このように、温度変化によって血圧の上昇と降下が急に起こることにより、意識を失うか具合を悪くし、湯船から出ることができなくなり事故が起きてしまうということです。

[対策]

  • 家の中の温度変化を小さくする(廊下と脱衣所を暖かくする)
  • 湯船の温度を41度以下にし、湯に浸かるのは10分以内とする
  • 家族がいる場合は声をかけてから入浴する
 

お風呂での事故防ぐために、毎日廊下も含めて家中暖めるとなると、冬の光熱費が恐ろしいことになりますね。日々の暮らしと健康と省エネと、上手くやっていくにはどうしたらよいのでしょうか?

間取りの工夫:居間と洗面所、キッチンと洗面所が近い場合、扉と壁の位置をずらして、居間の暖かい空気が洗面所とそれをつなぐ廊下まで巡るようにリフォームしてみてはいかがでしょう?キッチンと洗面所をつなぐ回遊導線は、家事負担の軽減にもなります。

断熱をしっかりと:家の断熱性能が高ければ、少ない暖房設備で家中を温めることができます。浴室や洗面所の窓の断熱性能を上げることでも効果が期待できます。

冬の寝室

冬の深夜や早朝において、布団の中と部屋の外・トイレなどの温度差が大きくなります。 夜中や朝方に目を覚まし、トイレに行くまでの流れを追ってみましょう。

  • 暖かい布団の中で目を覚ます
  • 寒い廊下を通りトイレに入る(血管が収縮・血圧上昇)
  • 急激な血圧上昇により心筋梗塞や脳卒中などの循環器系トラブルを発症
 

[対策]

  • 家の中の温度変化を小さくする(廊下とトイレを暖かくする)
  • 家族がいる場合は声をかけてからトイレに行く
  • 薄着のまま廊下に出ない
 

このケースにおいても、健康を損なうリスクを防ぐために、毎日24時間、廊下も含めて家中暖めなくてはならなくなってしまいます。家の断熱性能が高ければ、少ない暖房設備で家の中の暖かさを保つことができます。うっかり、布団から出た薄着のまま寒い廊下に出てしまいがちな場合、家の性能を上げることで健康を守っていくとよいでしょう。

夏の浴室、台所

屋外だけでなく屋内でも起こる熱中症。ニュースでも度々取り上げられていますので、注意して過ごしている方も多いと思います。暑さだけでなく湿度も重要なポイントになります。

居間や寝室など、長い時間過ごす場所はエアコンをつけることで快適さを保つことができます。しかし、浴室や台所はいかがでしょう?湿度も熱源もある場所ですね。症状が出やすくなる場所になりますので、そこで長時間すごさないようにすることやご自身の体調に気を配ることが必要になります。

[対策]

  • こまめな水分補給
  • 各部屋の風通しを良くする
  • エアコンや扇風機の活用

冬場に効果的であった断熱は、夏場においても効果を発揮します。断熱性能が高いと、冷やした空気を外に逃がさず、外からの熱を室内に取り入れません。風通しの良い家の場合、窓の大きさや位置などが大切です。大きな窓は断熱性能が低いと、そこから日差しがたくさん入り、室内温度が上昇します。窓が短板のアルミフレームの場合、断熱性能の高い窓に交換した方が良いでしょう。

安心して長く快適に暮らせる家に

住宅の暑さ寒さは、我慢するか設備に頼っていることが多く、これまで住宅の性能向上で解決する動きは大きくありませんでした。しかし、これから私たちはエネルギー効率の良い暮らしを目指していく必要があり、様々な分野で研究と開発が進めされました。住宅の断熱もその一つです。

1981年から1998年において住宅の断熱性能が段階的に上がりました。ご自身の住宅の断熱レベルを知り、お住まいの状況に応じて断熱性能を上げる施策をとりたいですね。

専門家による断熱調査では、サーモグラフィーを利用した断熱材の欠損について、床下・天井裏の断熱材の有無について調べることができます。家の老朽化が気になるのであれば、今後のリフォームや修繕計画に合わせて、住宅の性能向上も考えてみるとよいでしょう。

私たちi-sumu(アイスム)設計は、現場経験と業界知識・情報などをもとに、ご家族のライフスタイルに合った暮らし方を考えるお手伝いをしたいと考えています。住宅の無料診断やインスペクション、耐震診断についても行っております。お悩みやご相談ごとなど、お気軽にご連絡ください。

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