日本の住宅は使い捨て。高温多湿で木材が劣化しやすく、地震も多いため、これは仕方のないこと。そのようにこれまでは考えられていました。

しかし、建材や技術の向上などにより老朽化が食い止められ、家の寿命は年々延びています。2011年に報告された研究論文において、木造住宅の平均寿命は60年前後です（建築寿命に関する研究; 鎌谷氏、小松氏）。また今現在、築30年の建物の場合、平均寿命は55年前後と試算されています。

この寿命は平均値であることからも分かるように、それぞれのお住まいの寿命が実際何年と考えられるかについては調査が必要になります。建物の立地、補修具合、メンテナンス状況などが積もり積もって、大きな違いとなって表れるところです。

したがって、一戸建ての老朽化、劣化状況、雨漏りの有無、構造筐体への影響など、専門家であるインスペクターに診断してもらい、この先の修繕計画や構造リスクについてサポートしてもらうとよいでしょう。