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譲り受けた実家のリノベーション。暮らしの安全を支える耐震性能をしっかりおさえて

耐震

空き家となった実家を譲り受けて、シニア世代の親の住み替えを機に、というように実家を譲り受けてリノベーションするケースをしばしば耳にするようになりました。思い出のある実家ですが、設備や性能について古さが気になることも。そんな実家リノベでおさえたい、その後の暮らしの安全を大きく左右する耐震性能についてお伝えします。

実家リノベーション。耐震性能を調べ補強しましょう

築年数30~50年の実家の場合、現在求められる耐震性能に達していないケースが多くなっています。リノベーションするならば、耐震補強を行うことを計画に入れて進めていきましょう。

実家は大地震に耐えられるのか?

古い家ほど地震に弱そう。なぜなら、古いから?傷んでいるから?そんなイメージがありますね。 

古い建物が建てられた年代においては、家はこれくらいの丈夫さでOKとされていた基準が現在よりも低く設定されていました。建築基準法というものです。日本では大地震のたびに内容が見直され、改正が繰り返されています。そのため新しい家の方が超えなければならない法律のハードルが高くなり、より地震に強い建物となっているのです。古い家が地震に弱いのは、古くなって劣化しているということばかりではなく、そもそものスタート地点から強くなかったということだと分かります。

建築基準法の変化において、大きな節目は1981年(昭和56年)の改正です。実際の耐震診断結果を数値で確認してみましょう。耐震診断の一般診断法で、一戸建て住宅の必要耐力と上部構造評点の算出結果において、上部構造評点では、0.7未満の場合「倒壊する可能性が高い」、0.7以上1.0未満が「倒壊する可能性がある」に分類されます。木耐協の調査によると、1980年以前に建てられた木造一戸建て住宅の85%が0.7未満、1981年から2000年の64%が0.7未満という結果が出ています。

譲り受ける実家の多くは築年数30~50年となっています。そのため、現在の耐震性能をクリアするかどうかの確認が必要となります。

耐震リフォーム工事内容

耐震リフォームでは、必要に応じて次の6点について工事を行います。

  • 壁の補強
  • 柱や梁の接合部の補強
  • 水平構造の補強
  • 基礎の改善
  • 劣化改善
  • 建物の軽量化

壁の補強

柱と梁だけの軸組では、水平な揺れに対して大きく変形してしまいます。そのため、適切な個所に耐力壁を配置し、水平の力が加わった際の倒壊のリスクに対抗します。筋交いを増設する方法もあります。壁の増設に関しては、建物全体の重心や構造上のバランスを取る必要があります。

柱や梁の接合部の補強

建物の骨組みにあたる柱や梁の接合部において、金物などにより行います。構造筐体は通常、壁や天井、床の内側にあるため、それらを取り除き工事を行う必要があります。構造筐体の補強に関して、接合金具を用いる場合、品質が保証されているものを使用する必要があります。取り付け方についても、不適切な方法を取ると性能が得られない可能性があるため、専門知識と経験、注意が必要です。

水平構造の補強

屋根面、床面など、地面に対して平行な面に対して行います。梁や桁に面材を固定し剛床にするとよいが、既存住宅においては難しいケースが多くなります。下階からの面材の張り上げなどで代用することも多くみられます。

基礎の改善

ひび割れの補修や強度の向上(曲げ性能やせん断性能に対して)を図ります。

劣化改善

木部で腐朽している部分や蟻害を受けている部材の交換や改善を行います。

建物の軽量化

建物全体が軽いほど、地震による慣性力が小さくなるため、建物の倒壊リスクを減らすことができます。そのため、屋根の軽量化は耐震性向上に効果的です。外壁の軽量化により評価点を上げることも可能です。

耐震診断を行い、バランスよくリノベーション計画を立てましょう

いかがでしたか?ご実家リノベーションを始めるにあたって、トイレなどの設備交換や内装、外壁をきれいにして、というように、まずは見た目を考えがちです。耐震工事は一戸建て住宅の見えない部分を対象としているので、住み始める前に対策するとその後がスムーズになります。築年数を経たご実家のリノベーションを行うならば、事前調査をしっかり行い、かかる費用、かけたい費用のバランスをとって進めていきたいですね。

私たちi-sumu(アイスム)設計は、現場経験と業界知識・情報などをもとに、ご家族のライフスタイルに合った暮らし方を考えるお手伝いをしております。中古住宅のインスペクション、耐震診断や断熱調査など、多くの依頼を受けています。インスペクションチームとリフォームチームが共同作業し、調査から施工まで請け負うことが可能です。補助金の申請や耐震基準適合証明書など、各種手続きについてもサポートいたします。お悩みやご相談ごとなど、お気軽にご連絡ください。

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