地震が心配・・・気になる地域の地盤強度を調べる方法

公開日:2020/07/10
最終更新日:2020/10/04

地震が心配… 気になる地域の地盤強度を調べる方法

はじめに

ガタガタっと揺れると、家は大丈夫？と気になります。また、お気に入りの地域で住宅購入を検討中の場合、その土地の地盤が強いかどうかも気がかりですよね。インターネットで調べると、土地の地盤についての情報が公開されています。敷地内ピンポイントで完璧なデータを得ることは難しいですが、それらを上手に活用して判断材料としていきましょう。

広域情報と敷地情報を合わせて

専門機関による詳細調査はインターネットで調べることができます。敷地内の地盤強度をピンポイントで調べる場合、専門機関が行っている調査の代替えにあたる簡易調査を利用します。

地盤強度を調べるWEBサイト

地盤の固さを調べるにはボーリング調査という、地表から数メートル垂直に、柱状に地盤を抜き取る調査を行う必要があります。集合住宅では調査が義務付けられています。

戸建て住宅の場合は、ボーリング調査の簡易版・スウェーデン式サウンディング試験を用いることができます。中古物件をご検討中の場合、家が建っているため簡単には調べられないかもしれません。

そこで役立てていただきたいのがインターネットにおける公開情報です。

・国土交通省による地盤情報検索サイト
対象地域の近隣におけるボーリング調査記録を確認することができます。

・埼玉県環境政策課及び埼玉県環境科学国際センターが運営するWEB GIS公開サイト
埼玉県に限定されますが、ピンポイントに近いボーリング調査結果を得ることができます。

・ジャパンシールド株式会社　地盤サポートマップ
地盤の強さ、活断層の位置など、地図上で簡単にチェックすることができます。

ボーリング調査・N値を確認しましょう

国土交通省や環境科学国際センターが情報公開してくれているボーリング情報。始めてご覧になる方には何のことやら・・・かもしれません。

ジグザグの折れ線で示してあるN値に着目しましょう。このN値が地盤の硬さを示しています。

粘性土の場合　N値15以上あれば、沈下の対象となりません。20以上が望ましいです。

砂質土の場合　N値30以上で合格圏内ですが、50以上が望ましいです。

粘性土はボーリング柱状図の「現場土質名」で、粘土やシルトと書かれている層です。砂質土は中砂や細砂と書かています。

国や研究機関が提供してくれているボーリング情報やN値ですが、お住まいの家の地盤そのものをではなく、近隣の地盤情報であることを留意しておく必要があります。その土地の地下がどのような層になっているかの参考資料と考えましょう。

スウェーデン式サウンディング試験

ボーリング調査のように大掛かりな調査が難しい場合、スクリューで地面を掘り進めながら、地面から地中の硬さや性質などを導き出し、N値などに換算する方法です。ボーリング調査と異なり、間接的にN値を導き出します。そのため、近隣のボーリング調査結果と合わせて判断することになります。

古地図で確認する

100年ほど前の地図で、昔はどんな土地だったのかを調べる方法もあります。

低湿地や沼だった土地だった場合、現在は埋め立てていることが分かります。そのような土地は、埋め立てでない土地に比べると地盤が弱い可能性が高いです。

さて、この古地図、図書館や役所で手に入れることができます。江戸時代以前までさかのぼると、情報が古すぎて参考にならない（位置がずれていたり）場合がありますので、明治時代以降のものを確認するようにしましょう。

地盤はOK、建物は？

地面の硬さに問題がなかったとしても、その上に建てた建物に問題があれば、地震に対する心配が解消されたとは言えませんね。

そんな時は、お住まいの家やこれから購入する予定の中古物件の耐震強度を調べましょう。

その調査にあたって、どのような基準に基づき判定されているのか押さえておくべきです。私たちi-sumu（アイスム）設計では、行政からも指定されている、日本建築防災協会の「木造住宅の耐震診断」による判定基準を用いています。信頼できる診断方法を用いている専門家に依頼するようにしましょう。

耐震診断について詳しく知りたい方はこちらのページをお読みください。

お住まいの劣化や不具合について調査をご希望の場合は、ぜひ弊社の住宅調査の専門家による無料点検をご利用ください。お悩みやご相談ごとなどもお気軽にお問合せください。

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